神農 巌(しんのう・いわお)先生からのメッセージ
滋賀の地に窯を築き身近な比良の山々や琵琶湖の自然に培われた感性が、私の作品として形を成しているように思います。日々刻々と変化する琵琶湖の、空の青を映して蒼く満々と水を湛えた深い色合いを作品に写し取り表現したいと思っています。
神農巌先生について (重要無形文化財「青磁」保持者)
出典:世界に誇る物語ちゃんねる公式YouTube/【生命の尊さを青磁にこめる「陶芸作家 神農巌 先生」編
神農巌先生は、滋賀県琵琶湖西岸を活動拠点とする陶芸作家です。青磁を専門とし、独自の装飾技法「堆磁(ついじ)」を駆使した作品で知られています。
青磁との運命的な出会い
神農先生が陶芸の道を志したのは、大学時代。経済学を専攻していましたが、物を作ることへの情熱から陶芸倶楽部に入部したことがきっかけでした。土を手にとって触れた瞬間、手の動きとともに形ができていく感覚に魅了されたといいます。 20歳の時、京都国立博物館で開催された「東洋陶磁安宅コレクション」展で、中国宋時代の青磁、高麗青磁、李朝白磁と出会います。「心がガーンと、魂が揺さぶられるような感動だった」と先生。この瞬間、焼き物を天職にしようと決意しました。京都の清水焼の窯元で5年間修業を積んだ先生。その経験は、後の独自技法「堆磁」の誕生につながります。窯元では型成形のセクションで働きながら、素焼きした生地に絵付けをする際に欠けてしまった器を修正する仕事も担当していました。 この修正作業で、同じ生地を泥漿にして筆で塗り重ねていくうちに、「これをずっと続ければどこまで盛り上げられるのだろう」という発想が生まれました。それが、装飾表現の一つとして使えるのではないか。この気づきが、堆磁技法の原点となったのです。









