桐塑人形について

桐塑という桐の木の粉に、のりを混ぜて粘土状にしたものを桐の木の芯につけて制作される人形をさします

技法紹介:桐塑人形

 

桐塑人形とは

桐塑(とうそ)人形は、桐塑という桐の木の粉に、のりを混ぜて粘土状にしたものを桐の木の芯につけて形をつくります。粘土状にした原料が柔らかいうちは自由自在に形を変えることができるので、色々な形をつくることが可能です。後で形に狂いが出ないように、よく乾燥させることが大切です。

日本の伝統工芸:桐塑人形2種類の画像

 

桐塑人形の制作工程

①粘土状の桐塑で頭・胴体・手足をつくり、乾燥させる

②頭と足に和紙を貼り、胡粉を塗って磨き、髪と顔を描く

③着物のぬい目にそって溝を彫り、衣装を木目込む

④胴体に頭と足を取りつけて完成

桐塑人形の制作工程   ①粘土状の桐塑で頭・胴体・手足をつくり、乾燥させる  ②頭と足に和紙を貼り、胡粉を塗って磨き、髪と顔を描く  ③着物のぬい目にそって溝を彫り、衣装を木目込む  ④胴体に頭と足を取りつけて完成

 

〈木目込みとは〉

 

人形の胴体に衣装をつける時に布のぬい目にそって人形に溝を彫り、その溝にのりを置いて布のはしをヘラで押しこんで衣装をとめる方法のことです。細かい衣装の模様も、多くは木目込みで表します。

 

 

<出典:『伝統工芸ってなに?』日本工芸会東日本支部編/芸艸堂刊 P.57>