人形の制作工程

人形の歴史は古くは土偶や埴輪に始まり、やがてそれぞれの国や地域ごとの文化や特色をいかして伝わってきました。

伝統工芸技法:人形について

 

人形とは

 

 人形の歴史は古くは土偶や埴輪に始まり、やがてそれぞれの国や地域ごとの文化や特色をいかして伝わってきました。

 人形は元となる形をつくり衣装を着せ、顔を描くという工程でつくられます。人形の体全体は桐の材木や、桐の木の粉とのりを混ぜた桐塑(とうそ)と呼ばれる粘土状のもの、和紙を何枚もはり合わせたもの、陶芸で使う粘土などを原料につくられます。体となる部分ができあがったら、胡粉を塗って表面を整え、布や紙を着せ、彩色して仕上げます。

 

人形の制作工程

①素材を決める

②形を作る(木を彫る、木の粘土、紙を貼る、粘土を焼く、等)

③衣装を着せ、仕上げて完成

 

人形の衣装や顔は、様々な方法でつくられます。
衣装は、木目込み、色を染めた紙を貼る、布を貼る、和紙を貼ってから絵の具で色をつける、等の方法があります。頭や手足は、胡粉を塗る、和紙を貼る、筆を使って顔を絵の具で描く、等の方法があります。様々な種類の彫刻刀や筆を目的に合わせて使い分けることで、細かい部分を作り込みます。

伝統工芸:人形について 素材となる桐の木、彫刻刀と筆の写真

 

〈表面に塗る胡粉〉

胡粉とはカキやハマグリの貝がらを焼いて細かくくだいた粉でつくった白色の絵の具のことで、動物の骨や皮からつくったニカワという接着剤と混ぜて使います。人形の体全体の表面に何回も塗ることによって、硬く・丈夫になり、美しい艶がでてきます。

 

様々な仕上げ方 

人形を仕上げる際に、様々な手法が用いられます。

 

①布張り:色の違う布を張って模様をつくる。

②木目込み:胴体の溝に糊を置き、布の端をヘラで押し込む。

③嵌込み:和紙で型紙をつくり、布でくるんでパーツをつくり、貼り合わせる。

④紙貼り:染めた和紙を貼って模様をつくる。

⑤彩色:胸体の上に色々な絵の具で直接描く。

⑥採彫:胡粉に絵の具を混ぜたものを重ね塗り、彫って下の色を出して模様をつくる。

様々な仕上げ方   人形を仕上げる際に、様々な手法が用いられます。    ①布張り:色の違う布を張って模様をつくる。  ②木目込み:胴体の溝に糊を置き、布の端をヘラで押し込む。  ③嵌込み:和紙で型紙をつくり、布でくるんでパーツをつくり、貼り合わせる。  ④紙貼り:染めた和紙を貼って模様をつくる。  ⑤彩色:胸体の上に色々な絵の具で直接描く。  ⑥採彫:胡粉に絵の具を混ぜたものを重ね塗り、彫って下の色を出して模様をつくる。

技法紹介

【木彫人形】桐の木を頭・胴体・手足に分けて彫り、竹でできたクギを使って組み合わせてつくる人形。

【桐塑人形】桐塑という桐の木の粉に、のりを混ぜてねんど状にしたものを桐の木の芯につけて形をつくる人形。

【張抜人形】布や和紙を使って形をつくる人形。

【陶胎人形】陶芸で使う粘土で形をつくり、窯で焼く焼きものの人形。

 

<出典:『伝統工芸ってなに?』日本工芸会東日本支部編/芸艸堂刊 P.54,55,59>