色絵について

色絵は、透明な釉薬をかけて本焼した上に、絵の具で模様を描き、約800度の低い温度で焼いて仕上げる技法です。

伝統的工芸技法 色絵

 

色絵とは

色絵は、透明な釉薬をかけて本焼した上に、絵の具で模様を描き、約800度の低い温度で焼いて仕上げます。そのため上絵とも呼ばれます。
昔から伝わる色絵のつくりかたでは、和絵の具とよばれる絵の具を使用します。赤、青、黄、緑、紫などの色をつけることができます。明治時代以降では洋絵の具を使用するつくりかたもあります。
和絵の具は、中国大陸から伝えられたもので、焼く前と後で絵の具の色が大きく変化します。一方、洋絵の具は焼く前と後で色はほとんど変わらず、絵の具を混ぜることもでき、様々な色の種類があります。

色絵の描かれた陶芸作品画像

色絵の制作工程

〈和絵の具を使う〉

①本焼をした白い器を使います

②模様のりんかくを描きます

③成分の違う和絵の具でそれぞれの部分を塗ります

④約800度で焼いて完成

色絵の制作工程  〈和絵の具を使う〉  ①本焼をした白い器を使います  ②模様のりんかくを描きます  ③成分の違う和絵の具でそれぞれの部分を塗ります  ④約800度で焼いて完成

 

〈洋絵の具を使う〉

①本焼をして赤紫色になった器を使います

②色を分けたい部分にテープをはります

③それぞれの面に色や模様をつけテープをはがして焼きます

④金や銀の色をつけてさらに焼いて完成


〈洋絵の具を使う〉  ①本焼をして赤紫色になった器を使います  ②色を分けたい部分にテープをはります  ③それぞれの面に色や模様をつけテープをはがして焼きます  ④金や銀の色をつけてさらに焼いて完成

 

 

 

<出典:『伝統工芸ってなに?』日本工芸会東日本支部編/芸艸堂刊 P14>